2023 03

3月の活動




▪️北中城村



場所:北中城小学校区



〈実施内容〉

毎日学校へ通う道にアートが取り入れられると、どんな風に見えるのだろうか。通学路をリサーチし、制作したものを道路に設置してみる。



〈所感〉

通学路は、子どもたちの共通の会話のネタを育む道である。北中城小学校の付近の道は、集落内で道幅が狭いけれど、遠くのエリアからは歩くと30分以上かかるため、車で登校する児童が多く、道が混雑することが問題になっている。実際に絵を置いてみると、風景が変化していく。「あれ、なんかいるよ」とか、「あの子に名前をつけよう」とか。自然に物語が生まれそうだ。北中城村では、村の文化活動の一環で、あちこちに大きな陶芸作品がある。あれは、「ゴジラの卵」などと教えてもらった記憶がある。こんな風に日常に溶け込んだ作品は、その村に物語をうみだす。けれど、作品と自分の接点がないと、作品は「謎」のままで終わりがちである。「謎」だからこそ生まれる余白の面白さもあるが、図工や美術の授業でアーティストを交えて一緒に制作して作品と接点がある時間が生まれたら面白そうだ。



〈つづきの作り方〉

このアイデアをもって、行政・学校関係者と対話する時間を設ける。
▪️南城市



場所:玉城中学校/糸数城跡


〈実施内容〉

玉城中学校では、2022年10月に部活動の時間でアーティストと創造性を育む学びの地域実践を行った。実践を終えて、次は、先生たちと一緒にアイデアを交わしながら、枠を超えた授業づくりの可能性を探る。



〈所感〉

1回目の実践を終えてアーティストらと、実践の中で感じたことを共有した。その中で、もっと先生たちと話す機会をつくりたいという声が上がった。玉城中学校の先生たちとは、前回の実践を終えて、お互いがフラットに意見交換する関係性ができ、先生方から、1年生の授業開きのタイミングで、生徒たちが初めて授業を体験するときに、実践ができたらいいなというアイデアがうまれた。アーティストからは、授業の中で共感できる道具として、ルーパー*やサンプラーを使ってみたいという考えが出た。また学校の課題として、コロナ禍のもとで校歌を歌う機会が無くなり、校歌を歌えないことを寂しく感じている声が上がった。これまでのように、自由に楽器と親しむ時間を作りながら、「一つになる」という気持ちを味わうことができるときに、校歌が一つのきっかけとして繋がる素材にならないだろうか。また、校歌を教材として、国語や社会など授業の枠を超えた活動につなげていき、校歌に対して親しみを感じ、修了式には校歌斉唱が体育館に響く風景をイメージしている。


*ルーパーとは、楽器のフレーズなどを録音、ループ再生することができる装置である。


〈つづきの作り方〉

校歌をアレンジするなど、いつもと違った形で取り入れる機会をつくる。


Titus Lab
琉球大学教育学部美術教育
titusspree.com
AIO
Art Initiative Okinawa
artinokinawa.com
Instagram   |   Facebook
contact    |    site map



本研究は琉球大学 SDGs 社会課題解決研究プロジェクト経費の助成を受けたものです